極値について

『大学院へのマクロ経済学講義』をやっていて疑問に思った点。

第3章練習問題の問題1

  f x , y = x 4 + y 4 - 2 (x - y) 2

極値を求めよ、というもの。(PCで見ると右辺第三項の括弧が出ず手作業で無理やり追加したのですが、スマホだと見れてしまう…。見方によっては重複してるかと…すみません。以下でMathMLがめんどくさいので簡略表記してます。)

一次の偏導関数が0となる組み合わせは3点

O=(0,0), A=(√2, -√2), B=(-√2, √2)

 

各点について主座小行列を計算すれば(この場合はfのxについての2階微分とヘッシアン|H|。こちらが参考になる:多変数関数の極値判定とヘッセ行列 | 高校数学の美しい物語

 fxx(O)=-4<0 かつ |H|(O)=0

 fxx(A)=20>0 かつ |H|(A)=384>0

 fxx(B)=20>0 かつ |H|(B)=384>0

なので、点Aと点Bについてはfが極小値をとることがわかるが、点Oについてはこれだけでは判断のしようがない。模範解答では点Oでfは極大となるように書かれているが、実際にグラフを描画してみると

f:id:dujmovic2:20200609220411p:plain

Grapherで描画した図。原点付近では単純に極大とはいえなさそう。

見方によっては極小のようだ。

私は直線y=x上でfを原点に近づけると極小、y=-x上でfを原点に近づけると極大であったことから、この点は鞍点であり極値はとらないと判断した。以下でも同じ関数の原点を「極値ではない」と結論づけている。

ヘッシアンが0になった場合。 - ヘッシアンが0になった場合... - Yahoo!知恵袋